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知っておきたいインプラント治療の流れ

いざインプラントの治療を受けようと思っても、どのような流れで治療を進めていくのかご不安に思う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回は、2回法とよばれる一般的な手法のインプラント治療の流れについてご紹介します。

 

 

インプラントの構造

インプラントは、むし歯や歯周病、外傷など何かしらの要因により歯を失った箇所を補う治療方法の一つです。顎の骨に埋め込まれるインプラントは、以下の3つのパーツにより構成されます。

 

・インプラント体

歯の根の代わりとなる人工歯根で、顎の骨に埋入します。生体親和性に優れたチタンやチタン合金で作られています。

 

・アバットメント

インプラント体と上部構造を繋げるための連結部品です。インプラント体と同じく、チタンやチタン合金で作られることがほとんどですが、セラミック製のものもあります。

 

・上部構造

アバットメントに装着する人工歯で、最終的な被せ物です。天然歯と同じような見た目で作製されます。多くの場合、審美性と耐久性に優れるセラミックで作製されます。

 

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、大きく分けて以下の7つのステップです。

 

・カウンセリング

患者様のお口のお悩みや、ご希望をお伺いします。治療に対する不安を解消するためにも、この段階でしっかり担当医をコミュニケーションをとりましょう。

 

・精密検査

通常の二次元的なレントゲン撮影に加え、歯科用CTでも撮影を行います。CTとは、コンピューター断層撮影の略称で、コンピューターによりデータ処理と画像再構成を行い、三次元的な断層写真を得る検査方法です。

 

当院では、インプラント治療の前に必ずCT撮影を行います。インプラントを埋入する顎の骨の厚みや形状を詳細に把握しておく必要があるからです。顎の骨は、目視や二次元的なレントゲン画像では情報に限界があります。CT撮影で三次元的に立体的なデータを得ることは、インプラントを成功に導くために必要な検査です。

 

・治療計画の立案とご説明

患者様のご希望と、検査結果を十分に考慮した上で、お一人おひとりに合った治療計画をご提案いたします。インプラント治療にかかる費用や治療期間など、ご不明点があれば遠慮なくご相談ください。

 

・一次手術

一次手術では、歯ぐきを切開して顎の骨を削り、インプラント体を埋入します。手術では局所麻酔のほか、静脈内鎮静法を用い、患者様のご負担を軽減いたします。手術時間は症例によりますが1~3時間ほどで、日帰りで行います。このあと、埋入したインプラント体と顎の骨が結合するまで3~6ヶ月ほど待ちます。固定期間中は仮の歯を被せることもできますのでご安心ください。

 

・二次手術

インプラント体と顎の骨がしっかり結合したことを確認できたら、二次手術へと進みます。二次手術では、再び歯ぐきを切開し、インプラント体にアバットメントとよばれる連結部品をとりつけます。短時間での手術で、日帰りで行います。その後、歯ぐきの状態が回復したら、上部構造(人工歯)を作製するための型どりを行います。

 

・上部構造の装着

できあがった上部構造をアバットメントに装着し、噛み合わせを調整したら完成です。

 

・メンテナンス

インプラントを長く保つためには、メンテナンスがとても重要です。固定が緩んでいないか、噛み合わせに問題がないかの確認のほか、お口の中を清潔に保てているかのチェックもいたします。また、専門的な器具で日頃の歯磨きだけでは落とし切れない汚れも除去します。

 

まとめ

インプラント治療のおおよその流れをつかんでいただけましたでしょうか。

治療に際して少しでもご不安な点や疑問点などがあれば、カウンセリングやご説明の際にお気軽にご相談ください。