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インプラント治療に年齢制限はある?

インプラント治療と聞くと、中高年の方が受けるイメージを持たれるかもしれません。しかし、何らかの理由で歯を失った場合、年齢に関わらず適切な治療を受ける必要があります。

今回は、インプラント治療が可能な年齢について詳しく解説します。

 

歯を補う治療が必要になるのはどんなとき?

成人が歯を失う主な原因は歯周病です。次いで、むし歯や歯の破折も挙げられます。一方、お子さまや若年層が歯を失うケースは少ないものの、転倒や事故による歯の破折や、永久歯の先天性欠如などにより、歯を補う治療が必要になることがあります。

 

インプラント治療は何歳から可能?

結論として、インプラント治療は基本的に18歳以上の方が対象となります。なぜならインプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む治療法であり、顎の成長が未完成の状態で手術を行うと、インプラントの位置がずれるリスクがあるためです。身長の伸びが続いている場合は顎の成長もまだ進行中の可能性があるため、慎重に判断する必要があります。

 

インプラント治療に年齢の上限はある?

一方で、インプラント治療には明確な年齢の上限はありません。健康状態に問題がなく、手術や通院に耐えられる体力があれば、何歳でも治療を受けることが可能です。ただし、インプラント治療は外科手術を伴うため、高齢の方は慎重に検討する必要があります。特に70歳以降の方は治癒能力や免疫力の低下を考慮し、歯科医師や医師と相談しながら適切な治療法を選ぶことが重要です。

 

高齢の方がインプラント治療を受ける際のリスク

高齢の方がインプラント手術を受ける場合、以下のようなリスクが考えられます。

 

・細菌感染のリスクが高まる

インプラントの手術では歯ぐきを切開し顎の骨を削るため、細菌感染のリスクが高くなります。高齢になると免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。

 

・インプラントと骨の結合が難しくなる

インプラントは、顎の骨と結合することで安定します。しかし加齢により骨の代謝が低下すると、インプラント体と骨がうまく結合しないケースがあります。その結果インプラントがしっかり固定されず、治療の成功率が下がる可能性があります。

 

また、高齢の方は持病を抱えていることが多く、全身疾患との関連も考慮しなければなりません。糖尿病や骨粗しょう症、高血圧などの疾患を抱えている場合、インプラント治療の適応可否を慎重に判断する必要があります。

 

インプラントができない場合の代替治療

18歳未満でインプラント治療ができないお子さまには、子ども用の部分入れ歯を使用する方法があります。部分入れ歯は1本から作製でき、必要な部分だけ補うことが可能です。

成人で様々なリスクなどを考慮した上でインプラント治療は難しいと判断した場合であっても、同様に入れ歯やブリッジを検討することになります「入れ歯はちょっと抵抗がある…」と思われるかもしれませんが、歯の欠損をそのままにしておくと周囲の歯が移動してしまい、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。しっかり噛んで食事をするためにも、適切な補綴治療を受けることが大切です。

 

まとめ

インプラント治療は18歳以上から可能ですが、顎の成長が完了していることが前提となります。一方、高齢の方に年齢制限はないものの、体力や健康状態を考慮し、慎重に判断する必要があります。インプラントが難しい場合は部分入れ歯などの代替治療を検討することで、噛み合わせや歯並びを維持することができます。

歯を失った場合、放置せずに適切な治療を受けることが大切です。気になることがあれば、歯科医に相談し、ご自身に最適な治療法を選びましょう。

当院では、インプラントの知識や治療経験が豊富な歯科医師が治療を担当いたします。治療に際して少しでもご不安な点や疑問点などがあれば、カウンセリングやご説明の際にお気軽にご相談ください。

執筆者情報

院長(歯学博士)

Naohiro Morikage

飯田橋エトワール歯科医院のホームページにご訪問いただき、ありがとうございます。
当院では働く方でも通いやすいように、お昼休みの時間帯や土曜日の診療も行っております。また、安心して治療を受けていただけるように、徹底した衛生管理と高品質な治療設備を導入し、患者さん一人ひとりに合わせた適切な診断と治療をご提供できるよう心がけております。お忙しくてなかなか歯科医院に行けなかったという方も、ライフスタイルに合わせた短期間で正確な治療プランをご提案いたしますので、ぜひご相談ください。

経歴

  • 2011年

    日本大学歯学部総合診療科にて研修

  • 2012年

    日本大学歯学部口腔診断科学講座 入局

  • 2013年

    日本大学歯学部口腔診断科学講座 専修医

  • 2014年

    奥羽大学歯学部口腔外科学講座 臨床助手

  • 2015年

    都内開業医勤務

  • 2018年

    飯田橋エトワール歯科医院 開院

修了セミナー

[全顎的治療]

  • Education for Oral Rehabilitation ベーシック・マスターコース(高橋登先生)

[アライナー矯正]

  • アライナー矯正治療コース(尾島賢治先生)

[CEREC]

  • CEREC Basic Course (風間龍之輔先生)
  • CEREC道場(北道敏行先生)
  • CERECコース(小池軍平先生)

[審美歯科、保存修復]

  • ダイレクトボンディング ベーシック・マスターコース(高橋登先生)
  • プレパレーションセミナー(岩田淳先生)
  • C.R.E.Dセミナー(高田光彦先生)
  • ADI 実践コース (二宮佑介先生、榊航利先生)
  • Anterior&Posterior Restoration-2days Lecture(Marco Gresnigt先生)

[歯周病]

  • JIPIぺリオコース(牧草一人先生)

[インプラント]

  • Urban Regeneration Institute Advanced Hard and Soft Tissue Course(Istvan Urban先生)
  • 水口インプラント道場 (水口稔之先生)
  • ブローネマルク・コンセプトによるインプラント・コース(小宮山 彌太郎先生)
  • SBICインプラントコース (中澤玲先生)
  • 生体主導型歯科臨床セミナー (山道信之先生)