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インビザラインのマウスピースはどのように作られる?
インビザラインとはマウスピース矯正の一つで、マウスピースを定期的に交換しながら歯並びや噛み合わせを整えていく矯正治療方法です。マウスピースが薄くて透明で目立ちにくいことから、近年人気を集めています。
今回は、インビザラインのマウスピースはどのように作られるのかについてご紹介します。
マウスピースの作製手順
インビザラインの治療に使用するマウスピースは、一つひとつオーダーメイドで作られます。したがって二つとして同じ形のマウスピースはありません。具体的にどのようなステップでマウスピースが作られるのかみていきましょう。
①3Dスキャナーでの型どり
マウスピースを作製するには、まずは歯列や噛み合わせの型どりが必要です。インビザラインでの型どりの方法は、一般的な歯科診療で行われる粘土状の材料を歯列に押し当てて型どりをする方法とは異なります。ここでは、「iTero」とよばれる口腔内スキャナーを使用して型どりをします。
口腔内スキャナーとは3D光学スキャナーのことで、先端についている小型カメラで歯列をなぞるように撮影するだけで、お口の中の状態を3次元の立体画像としてデータ化します。スキャンにかかる時間は数十秒程度で、データを作成する時間を含めても数分で型どりが完了するため、患者様のご負担も大きく軽減されます。
取得したデータはその場でモニター上に映し出されるので、歯科医師と患者様が一緒に確認をすることも可能です。モニターに映し出された画像は拡大・縮小も自在で、様々な角度から細部の様子を把握することができます。日本では口腔内スキャナーの普及率は高くありませんが、当院ではより精度の高い治療を患者様にご提供すべく、いち早く導入しております。
②治療計画の作成
口腔内スキャナーによって得られたデータやそのほかの検査結果をもとに、歯科医師が治療計画を作成します。また、得られたデータはインビザラインを提供しているアメリカのアライン・テクノロジー社に送信され、マウスピースを作製する過程へ移行します。
③治療シミュレーション(クリンチェック)の作成
治療計画と様々な検査によるデータに基づき、治療のシミュレーション(クリンチェック)を作成します。シミュレーションはコンピューター上で確認できるので、無理のない治療計画で最善の治療結果が得られるよう、歯科医師が手を加えていきます。この作業は、歯科医師の技術や経験によって大きく差が出る部分です。
④マウスピースの作製
治療シミュレーションが完成したら、治療に必要な枚数のマウスピースが作製されてアメリカから日本に送られ、クリニックを経て患者様のお手元に届きます。もとの歯並びや不正咬合の状態、インビザラインのパッケージによってマウスピースの枚数は異なりますが、上下額合わせて32本の歯を治療対象にする「インビザライン・コンプリヘンシブ」のパッケージの場合、概ね30枚~60枚程度のマウスピースが作製されます。
インビザラインの治療ではマウスピースを1~2週間ごとに交換していきますが、交換のタイミングは担当歯科医師の指示に従いましょう。また、使用前・使用後のマウスピースは患者様ご自身で保管していただくことになるため、なくさないように管理をお願いしております。
まとめ
今回は、インビザラインのマウスピースはどのように作られるのかについてご紹介しました。インビザラインでは、1回のスキャンで治療に使う全てのマウスピースを作製できるため、何度も来院して型どりをする必要もありません。この点も患者様に大変ご好評いただいております。
当院ではインビザラインの無料相談も受け付けております。お電話でお気軽にお問合せください。