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「歯並びがよくない」とはどのような状態?

「良い歯並び」、「悪い歯並び」とはよく言いますが、何が違うのか実はよく分からないという方も少なくないのではないでしょうか。また、良い歯並びのことは歯科用語で「正常咬合」、悪い歯並びは「不正咬合」といいます。それぞれに細かく基準が決められており、不正咬合にもいくつか種類があります。

 

今回は、良い歯並びの基準や不正咬合の種類についてご紹介します。

 

 

良い歯並び(正常咬合)の基準とは?

歯並びが揃っている、などなんとなくの「良い歯並び」のイメージをお持ちの方は多くいらっしゃるかと思いますが、歯科矯正学的にも「正常咬合」の基準は細かく決まっています。歯並びの良し悪しを決めるポイントとしては、以下のようなものが例として挙げられます。

 

・28本の永久歯が全て生えそろっている

・歯列弓が綺麗なU字のアーチ状になっている

・顔の中心と上下の歯の中心が揃っている

・奥歯が左右均等にしっかり噛み合っている

・上下の歯を噛み合わせたときに前歯が上下、前後にそれぞれ2~3mm重なっている

・歯が前後左右に過度に傾いたり捻れたりしていない

・歯と歯の間に大きな隙間がない

 

不正咬合の種類

不正咬合は種類も程度も様々です。そのためご自身では気がついていなくても、実は不正咬合に分類される歯並びや噛み合わせだった、ということがあるかもしれません。代表的な不正咬合を以下にご紹介します。

 

・叢生

日本人に最も多い不正咬合が叢生です。叢生とは歯列に凹凸が生じている状態で、八重歯も叢生の一種に含まれます。顎の骨が小さく、歯が綺麗に並びきるスペースが確保されない場合や、顎の骨の大きさに対して歯が大きい場合などに起こりやすくなります。

 

・上顎前突(出っ歯)

叢生に次いで多い不正咬合が上顎前突です。上顎前突はさらに2種類に分類され、「骨格性」と「歯性」があります。骨格性の上顎前突は、上顎の骨が下顎に比べて前方に突出しているか、下顎の骨が上顎に比べて後方に下がっているかのいずれかになります。また、歯性の上顎前突は、上顎の前歯が外側(唇側)に大きく傾斜しているか、もしくは下顎の前歯が内側(舌側)に大きく傾斜しているかのいずれかになります。

 

上顎前突であることによって口呼吸になりやすい、咀嚼効率が悪くなる、上顎の前歯を怪我しやすくなるなどのデメリットがあります。

 

・下顎前突(受け口)

下顎が前に著しく突出している状態である下顎前突は、見た目が気になるという方も非常に多い不正咬合です。下顎前突は、上下の顎の骨の大きさのバランスが原因となる「骨格性」、前歯の傾斜による「歯性」、噛み合わせた時に下顎が前方向にずれる「機能性」の3種類に分類されます。機能性の下顎前突の場合は顎の関節にも負担がかかりやすいため、顎関節症を生じるリスクが高くなります。

 

下顎前突であることによって発音や滑舌に支障が出る、前歯でしっかり噛めない、口呼吸になりやすいなどのデメリットがあります。

 

・開咬

上下の歯を噛み合わせたときに、奥歯は噛み合っているにもかかわらず前歯が噛み合わない状態です。この場合、前歯に垂直的な隙間ができてしまいます。前歯でものを噛み切れない、口呼吸になりやすいなどのデメリットがあります。

 

・空隙歯列(すきっ歯)

歯と歯の間に大きく隙間が空いている状態です。上顎の前歯の中心部分に隙間が空いているものを「正中離開」といいます。隙間が空いている部分に食べ物が詰まりやすくなるなどのデメリットがあります。

 

まとめ

今回は、正常咬合の基準や不正咬合の種類についてご紹介しました。不正咬合は見た目のコンプレックスとなるだけでなく、様々なデメリットを引き起こす原因となります。矯正治療で見た目と機能面の双方を改善し、お口と全身の健康を守りましょう。

当院ではインビザラインの無料相談も受け付けております。お電話でお気軽にお問合せください。

執筆者情報

院長(歯学博士)

Naohiro Morikage

飯田橋エトワール歯科医院のホームページにご訪問いただき、ありがとうございます。
当院では働く方でも通いやすいように、お昼休みの時間帯や土曜日の診療も行っております。また、安心して治療を受けていただけるように、徹底した衛生管理と高品質な治療設備を導入し、患者さん一人ひとりに合わせた適切な診断と治療をご提供できるよう心がけております。お忙しくてなかなか歯科医院に行けなかったという方も、ライフスタイルに合わせた短期間で正確な治療プランをご提案いたしますので、ぜひご相談ください。

経歴

  • 2011年

    日本大学歯学部総合診療科にて研修

  • 2012年

    日本大学歯学部口腔診断科学講座 入局

  • 2013年

    日本大学歯学部口腔診断科学講座 専修医

  • 2014年

    奥羽大学歯学部口腔外科学講座 臨床助手

  • 2015年

    都内開業医勤務

  • 2018年

    飯田橋エトワール歯科医院 開院

修了セミナー

[全顎的治療]

  • Education for Oral Rehabilitation ベーシック・マスターコース(高橋登先生)

[アライナー矯正]

  • アライナー矯正治療コース(尾島賢治先生)

[CEREC]

  • CEREC Basic Course (風間龍之輔先生)
  • CEREC道場(北道敏行先生)
  • CERECコース(小池軍平先生)

[審美歯科、保存修復]

  • ダイレクトボンディング ベーシック・マスターコース(高橋登先生)
  • プレパレーションセミナー(岩田淳先生)
  • C.R.E.Dセミナー(高田光彦先生)
  • ADI 実践コース (二宮佑介先生、榊航利先生)
  • Anterior&Posterior Restoration-2days Lecture(Marco Gresnigt先生)

[歯周病]

  • JIPIぺリオコース(牧草一人先生)

[インプラント]

  • Urban Regeneration Institute Advanced Hard and Soft Tissue Course(Istvan Urban先生)
  • 水口インプラント道場 (水口稔之先生)
  • ブローネマルク・コンセプトによるインプラント・コース(小宮山 彌太郎先生)
  • SBICインプラントコース (中澤玲先生)
  • 生体主導型歯科臨床セミナー (山道信之先生)